いつもほなみ鍼灸治療院をご利用頂きありがとうございます。

皆様にご愛顧頂いていますおかげで当院もでだんだんと忙しくなってまいりました。

心より御礼申し上げます。

振り返る余裕がでてきたところで思い出すのは、なんと言っても師匠の一言。

「鍼灸師にとって一番大事なのは・・・触診、これしかないよ!!」という言葉です。

それこそ耳にタコができるほど聞かされました。

鍼先の抵抗感だとか、コリをとらえた感覚・処理の仕方などこの師匠には本当にいろいろなことを

教えて頂きました。

だんだんと慣れてくるとコリの処置のほうにばかり気が行ってしまう私でしたが、その度に、

「そこは必要じゃないよ。もっと大事なところがあるでしょう!! 無駄な時間は掛けない!!」

と注意されたものです。「ここはいらないの?なんで??」と私・・・今考えてもわからないことが本当に

たくさんあります。

勿論、この子弟の会話は「感覚の世界」の話なので一般の人にはこの会話自体が成立しないと思います。

しかし、独立して初めて師匠が言っていたこの言葉の意味が分かってきた気がします。

一日に診させて頂くお客様の数が増えても、治療のクオリティはおとしてはいけない。

だからこそ、早く正確で無駄のない「鍼」が打てないといけないのだと。

私たちにとって「60分」なり「90分」というコースの時間はお客様から頂いた「リミットタイム」なんです。

本来、こんなに時間を頂けているんだからしっかりと結果を出さないと実費治療は駄目なのです。

「保険治療と同じ鍼しかうてないなら高いお金を払って来てくれる人に失礼でしょ」ともおっしゃってたなぁ・・。

今は痛いほどわかります。

残念ながら、師匠は数年前に他界してしまいました。

ゴッドハンドというのは師匠のことを言うのだと私は今でも信じて疑いません。

頂いたご教授をどれだけお客様に還元できるか・・・それが私の永遠のテーマです。

一日最低一時間のイメージトレーニングは今もかかさずやっておりますので、どうぞ見守っていて

くださいね、師匠。